建物管理・修繕・エネルギー

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2015.09.02

オフィスビルエネルギー消費量及びコスト調査(2015年6月まで)

~エネルギー単価の上昇傾向が一服、エネルギー消費量・コストは依然横ばい続く~

ザイマックス不動産総合研究所は、首都圏オフィスビルを対象に、「オフィスビルエネルギー消費量及びコスト」を継続的に調査しており、今年6月には、2010年1月から2015年3月までの結果を発表した。
今回は、さらに2015年6月までのオフィスビルエネルギー消費量及びコストについて調査した結果を公表する。

※本リリース末尾に月次データを掲載(2009年4月~2015年6月)

2015年6月時点での調査結果(図表1)

■エネルギー消費量:2011年以降継続した水準のまま、ほぼ横ばい
■エネルギー単価:2011年以降継続していた上昇傾向が一服し、ほぼ横ばい
■エネルギーコスト:2014年下半期以降継続してほぼ横ばい

エネルギー消費量・単価・コストの過去12ヵ月平均値の推移【図表1】

エネルギー消費量・単価・コストの過去12ヵ月平均値の推移【図表1】

※各月の数値は単月値ではなく、12ヵ月前~当月までの1年間の平均値を示す ※2010年12月時点の数値を100として指数化
※エネルギー消費量は、単位を MJ(一次エネルギー量)に換算
※消費量、コストは単位面積あたりの数値を算出し、指数化 ※3つの指標の関係は、コスト=単価×消費量

エネルギー消費量・単価・コストの単月値の推移

【図表2】エネルギー消費量(MJ/m2・月)の推移

【図表2】エネルギー消費量(MJ/㎡・月)の推移

【図表3】エネルギー単価(円/MJ)の推移

【図表3】エネルギー単価(円/MJ)の推移

【図表4】エネルギーコスト(円/m2・月)の推移

【図表4】エネルギーコスト(円/㎡・月)の推移

図表2は消費量の推移を示している。2015年春季については、震災前である2010年春季と比較すると23.17MJ/m2・月減少しているものの、前年度の2014年春季と比較すると3.68MJ/m2・月増加している。
図表3は単価の推移を示している。2015年4月以降原燃料調整費等が下落を続けており、単価もそれに伴い前年同季比で0.11円/MJ減少している。原燃料調整費等は原油・LNG・石炭の輸入価格と連動して今後も減少傾向にあるため、少なくとも9月までは単価の減少が続く見通しである。
図表4はコストの推移を示している。エネルギー消費量・単価の変動の結果として、2015年春季は前年同季比約1%(3.11円/m2・月)減少した。これまで上昇傾向にあった単価が足元では減少傾向に転じたことが要因とみられる。

調査概要

【調査期間・対象】

期間:2009年4月~2015年6月(75ヶ月)

対象:ザイマックスグループが運営する首都圏の一般的な賃貸オフィスビルのうち、有効なデータが得られた約100棟

【算出方法】

各月のエネルギー消費量・エネルギー単価・エネルギーコストの算出方法は以下の通り

  • ① ビル毎に電気・ガス・熱・油類の消費量及び支払金額(税抜)を集計
  • ② ①の各エネルギー消費量をMJ(一次エネルギー量)に換算し、合計する(換算係数は下記を使用)
    電気:9.76MJ/kWh 都市ガス:45MJ/m3 冷水・温水・蒸気:1.36MJ/MJ直接蒸気:2.68MJ/kg A重油:39.1MJ/L
  • ③ A:エネルギー消費量(MJ /m2・月)⇒②で求めた消費量合計を、空室を除いた延床面積で除す
    B:エネルギー単価(円 / MJ)⇒①で求めた支払金額合計を、②で求めた消費量合計で除す
    C:エネルギーコスト(円 / m2・月)⇒①で求めた支払金額合計を、空室を除いた延床面積で除す
  • ④ ③で求めたA・B・Cそれぞれについて、調査対象の平均値を求める

【備考】

  • ・本データの「月」はエネルギー供給会社の検針作業上の月で、ビル毎・供給会社毎に異なる
  • ・本調査では、継続性・正確性を期すため、空室を除いた延床面積を用いて

※前回調査は2015年6月8日付けニュースリリース「オフィスビルエネルギー消費量及びコスト調査(2015年3月まで)」を

エネルギー消費量・単価・コスト 月次データ(2009年4月~2015年6月)

エネルギー消費量・単価・コスト  月次データ(2009年4月~2015年6月)

※一部データを見直した結果、2015/01 以降の数値を前回発表値より変更しています。

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