供給・ストック

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2019.01.23

【大阪市】オフィスピラミッド2019

ザイマックス不動産総合研究所は、今般、大阪市の「オフィスピラミッド2019」を発表する。オフィスピラミッドは、延床面積300坪以上の主な用途がオフィスであるビルを対象に、築年ごとのオフィス賃貸面積、棟数を規模別に表したものである。なお、同日に東京23区版(*1)も発表している。

(*1) 2019年1月23日公表「【東京23区】オフィスピラミッド2019
主な調査結果
  • ・ 2019年末時点のオフィスストックは賃貸面積ベースで279万坪、うち中小規模ビルが139万坪、大規模ビルが140万坪とほぼ同量である【図表 1】。
  • ・ 棟数ベースでは1,717棟、うち中小規模ビルが1,527棟と89%を占める。 
  • ・ 平均築年数はストック全体で31.9年、中小規模ビルが32.3年、大規模ビルが28.8年である。
  • ・ 2000年末時点と比較すると、賃貸面積では約37万坪(約15%)、棟数では62棟(約4%)増加した。

【図表1】大阪市オフィスピラミッド2019(賃貸面積ベース)

1.中小規模と大規模の比較

2019年末時点の大阪市オフィスストックは賃貸面積ベースで279万坪である【図表1】。うち、延床面積5,000坪未満の中小規模ビルは139万坪、延床面積5,000坪以上の大規模ビルは140万坪と、賃貸面積では中小規模ビルと大規模ビルがほぼ同量となっている。また、大阪市のオフィスストック279万坪は、東京23区のオフィスストック1,281万坪の約21%となる。

オフィスストック全体の平均築年数は31.9年となった。うち、中小規模ビルが32.3年、大規模ビルが28.8年と、中小規模は大規模に比べて若干ストックが高齢化している。

築年別の構成をみると、中小規模ビルは築20年以上が122万坪、築20年未満が18万坪と、築20年以上のストックが87%を占めており、ここ20年の供給量が少ないことがわかる。大規模ビルは築20年以上が94万坪、築20年未満が46万坪であった。


棟数ベースでは大阪市全体で1,717棟、うち中小規模ビルが1,527棟(89%)、大規模ビルは190棟(11%)であった【図表2】。

【図表2】大阪市オフィスピラミッド2019(棟数ベース)

2.2000年との比較

2000年末時点でのオフィスピラミッドが【図表3】である。2000年末時点のオフィスストックは賃貸面積ベースで242万坪、うち中小規模ビルが134万坪、大規模が108万坪であった。棟数は全体で1,655棟、中小規模ビルが1,500棟、大規模ビルが155棟であった。平均築年数は全体で16.6年、中小規模ビルが16.6年、大規模ビルが17.5年と、大規模と中小規模に大きな差はない。

【図表3】大阪市オフィスピラミッド2000(賃貸面積ベース)

2000年と2019年を比較したものが【図表4】である。2000年から2019年にかけて賃貸面積ベースで約37万坪(約15%)、棟数ベースで62棟(約4%)の増加となった。

また、新規供給が少ないため、平均築年数は2000年から2019年にかけて、中小規模ビルで16.6年から32.3年に、大規模ビルでは17.5年から28.8年になりストックの高齢化が進んでいる。

【図表4】大阪市オフィスピラミッド2000と2019(賃貸面積ベース)

調査概要

調査時点

2018年12月

調査エリア

大阪市

対象物件

オフィスピラミッド2019:2019年末時点において、延床面積300坪以上、1946年以降に竣工(予定含む)した主な用途が事務所のオフィスビル

オフィスピラミッド2000:2000年末時点において、延床面積300坪以上、1946年以降に竣工した主な用途が事務所のオフィスビル(2001年~2018年に滅失した物件を含む)

集計対象

<大規模>延床面積5,000坪以上、<中小規模>延床面積300坪以上5,000坪未満のオフィスビルの棟数およびオフィス賃貸面積(坪)


* 収集データは、新聞記事など一般に公開されている情報のほか、賃貸募集(過去を含む)された情報などをもとに築年が判明している物件を対象として集計した。なお、原則自社ビルを除いた。
* 建替えや滅失したケースは把握できたものを集計に反映した。
* 端数処理のため、合計が一致しない場合がある。
* 本調査は調査時点での集計値であり、日々情報が追加、更新される。したがって、昨年度公表数値との差異は必ずしも新規竣工または滅失によるものではない。
* 2019年に関しては、2018年12月時点で竣工予定日が判明しているものを対象とした。
* 賃貸面積は、公表されている場合は当該面積を採用し、公表されていない場合は京都大学大学院工学研究科建築学専攻加藤直樹研究室との共同研究で導き出された計算式により、延床面積から推計した面積を採用した。
* 旧耐震ビルとは、1981年新耐震設計法が施行される前の設計法に基づき建てられたビル。本稿では1981年以前に竣工のビルを旧耐震ビルとした。
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