<働く場所を自律的に選べているか否か別>働く場所の組み合わせ
- ザイマックスグループの従業員を対象とした調査の結果から、「出社とサテライトオフィスあり」のハイブリッドワーカーは、「出社と在宅勤務のみ」のハイブリッドワーカーよりもワーク・エンゲイジメント(*1)が高い傾向が確認でき、その背景として働く場所の多様さが考えられました。
*1 仕事に対して前向きで充実したワーカーの心理状態を指す概念
- ワーカーにサテライトオフィスを含めた多様な場所の利用を促すため、企業ができることは何でしょうか。まず、サテライトオフィスの拠点整備やフレキシブルオフィスサービスなどの契約により、物理的な選択肢を用意することが挙げられます。次に、これらの拠点やサービスを使用する権限をワーカーに与えることも必要です。これらの条件が揃っている状態が、ワーカーが働く場所を自律的に選べている状態であるといえ、多様な場所の利用を促すことにつながると考えられます。
- 実際に働く場所を自律的に選べているか否か(*2)によって、働く場所の組み合わせを集計した結果、働く場所を自律的に選べているグループは、選べていないグループに比べて「出社とサテライトオフィスあり」のハイブリッドワーカーの割合が有意に高いことがわかりました。
*2 「普段、働く場所を自律的に選ぶことができているか」という設問に対し「できている」から「できていない」の5段階尺度で回答してもらい、「できている」または「まぁできている」と回答した人を「自律的に選べている」グループ、「どちらともいえない」と回答した人を「どちらともいえない」グループ、「できていない」または「あまりできていない」と回答した人を「自律的に選べていない」グループとした。
- つまり、働く場所に関する自律性があることとサテライトオフィスを利用することとの間には正の関係があると考えられ、ワーカーに自律性を与えることは多様な場所の利用を促すことにつながり、それがワーク・エンゲイジメントを高めることにつながる可能性が示唆されたといえます。
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