今後の働き方に対するニーズ
【1】働き方に関する施策のニーズ
- *1 サテライトオフィス…メインオフィスや自宅とは別に、テレワークのために設けるワークプレイスの総称。専門事業者がサービス提供するものや企業が自前で設置するものがある。
- *2 ワーケーション…旅行先などで働くことを意味する、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語
【2】テレワーク利用ニーズ
【3】テレワークの場所別時間配分
- ワーカーに対するアンケートで、今後の働き方についてどのようなニーズがあるかを調査しました。
- 【1】働き方に関する施策について、コロナ危機収束後に利用・実施したいものを聞いた結果、テレワークの場所に関する3つの施策では、モバイルワークに関する施策などに比べ、現在の実施率とニーズとのギャップが大きいことがわかりました。
- また、在宅勤務制度が普及する一方、それに付随する施策である「在宅手当(備品や光熱費等)」の実施率は8.5%と低い結果でしたが、ニーズは37.2%と4割近くにのぼりました。そのほか、「勤務先の許可を得た副業・兼業」(23.5%)、「勤務先の許可を得たワーケーション」(14.1%)などでも、現在の実施率に比べてニーズが高い傾向がありました。
- 【2】テレワークの場所に関する3つの施策のうち1つでも利用を希望する人を再集計したところ、75.3%と実態(62.7%)よりも高い結果となりました。テレワークが急速に拡大した今もなお、さらなる普及が望まれている様子がうかがえます。
- 【3】今後テレワークを希望するワーカーに、テレワークの内訳として「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「その他の場所でのテレワーク」をどのような時間配分で実施したいかを聞きました。実態ではテレワークで働く時間の87.4%を占めている在宅勤務がニーズでは72.1%に減少した一方で、サテライトオフィス勤務やその他の場所でのテレワークをする時間は、実態よりもニーズのほうが高いことがわかります。
- さらに【1】でみたように、テレワークの場所に関する3つの施策は実施率に比べてニーズが高いことからも、ワーカーは複数の働く場所から自由に選択して働くことを望んでいると推測できます。
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VIEWPOINT
コロナで20年逆行するオフィスの進歩と、コンパクトシティへの転換
ジェレミー・マイヤーソン/WORKTECH Academy 理事、Royal College of Art 研究教授
企業が対応すべきコロナ後の「ニューノーマル」とはどのようなものになるのか。世界のオフィスを30年以上観測してきた専門家による、未来予想図を紹介します。