2015.12.24
オフィス新規供給量調査2016(東京23区・大阪市)
ザイマックス不動産総合研究所(以下、ザイマックス総研)は、東京23区と大阪市の「オフィス新規供給量調査2016」を公表する。オフィス新規供給量(以下、供給量)は、オフィスマーケットの需給バランスに直接的に影響を与えるものであり、ザイマックス総研では、東京23区および大阪市で毎年竣工する延床面積3,000坪以上の主要オフィスビルを対象に、オフィス賃貸面積を集計している。
1.東京23区
2016年から2019年までの東京23区における供給量は、前回公表*1の2015年から2018年までの年平均18.0万坪をやや上回る年平均18.6万坪となった【図表1】。今後も供給が計画、追加される可能性を考慮すると、今後4年間の年平均供給量は、2006年から2015年までの過去の年平均をさらに上回ることが予想される。
延床1万坪以上の大規模物件をみると、2016年から2019年までの年平均供給量が16.8万坪となり、過去年平均13.9万坪を上回る見込みである。特に2018年および2019年は大規模物件の供給がそれぞれ年20万坪を超える予定である。
【図表1】東京23区供給量(賃貸面積)
主な供給エリア
エリア別にみると、昨年の結果同様、全体の65%が都心3区の千代田区・中央区・港区に供給される予定である。主なエリアの特徴は以下のとおり【図表2】。
- 〇都心部の中心である丸の内・大手町・有楽町の約12万坪が最も大きい。このエリアは連鎖的な建替えによる再開発が続いており、今後も継続して大規模な供給が予定されている。
- 〇芝浦・海岸は、従前、オフィス以外の用途だったエリアにおける大規模な再開発による新規供給が予定されている。
- 〇丸の内・大手町・有楽町と東京駅を挟んで隣接する日本橋・八重洲・京橋でも大規模な再開発による供給が続く。
【図表2】エリア別供給量(2016-2019年)
2.大阪市
2016年から2019年までの大阪市における供給量は、前回公表*2の2015年から2018年までの年平均1.5万坪をやや上回る年平均1.7万坪となった【図表3】。2006年から2015年までの過去10年の平均3.0万坪の半分程度になる見込みである。なお、2016年には供給の予定はない。
延床1万坪以上の大規模物件をみると、2016年から2019年までの年平均供給量1.7万坪は、過去年平均2.1万坪をやや下回る見込みである。
なお、参考に、東京23区と比較すると、大阪市の2016年から2019年までの年平均供給量は、東京23区の18.6万坪の1/10以下となる。
【図表3】大阪市供給量(賃貸面積)
主な供給エリア
エリア別にみると、主要なオフィスエリアである梅田、堂島・中之島、大阪ビジネスパーク、なんばエリアに供給される予定である【図表4】。
【図表4】エリア別供給量(2016-2019年)
調査時点
2015年11月調査エリア
東京23区および大阪市対象物件
- 延床面積3,000坪以上、主な用途がオフィス
- 原則、自社ビルを除く
集計対象
オフィス賃貸面積(坪)調査方法
新聞記事など、一般的に公開されている情報を基に、一部現地調査ならびに事業者にヒアリングを実施- ザイマックス不動産総合研究所
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