建物管理・修繕・エネルギー

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2022.05.18

オフィスビルエネルギー消費量及びコスト調査(2021年12月まで)

~エネルギー消費量、エネルギー単価、エネルギーコストともに減少~

ザイマックス不動産総合研究所は、首都圏オフィスビルを対象に、「オフィスビルエネルギー消費量及びコスト調査」を2010年1月から継続的に実施しており、今回は、2021年12月までの調査結果についてを公表する。

主な調査結果
  • ■エネルギー消費量:前回調査(2020年12月まで)から3pt減
  • ■エネルギー単価 :前回調査(2020年12月まで)から1pt減
  • ■エネルギーコスト:前回調査(2020年12月まで)から4pt減
  • ※2010年12月時点の数値を100として各指標を指数化している。

オフィスビルエネルギー消費量・単価・コストの推移

【図表1】はエネルギー消費量・単価・コストの12ヶ月移動平均の推移である。エネルギー消費量(破線)は前回から3pt減、エネルギー単価(点線)は1pt減、エネルギーコスト(実線)は4pt減であった。

【図表1】エネルギー消費量・単価・コストの過去12ヶ月平均値の推移

【図表2】はエネルギー消費量の推移を示している。2021年は112.9MJ/㎡・月(年換算で1,355MJ/㎡)と、2010年比で約32%減少しており、ここ10年での最低値であった。また、2020年比では約5%の減少である。2020年の4月頃から広まった来館者数や出社人数の制限が昨年は1年通じて継続されたことや、極端な換気を行うことが減り空調効率が上がったことがその要因として考えられる。

【図表2】エネルギー消費量(MJ/㎡・月)の推移

【図表3】はエネルギー単価の推移を示している。単価は2017年以降上昇を続けていたが、2020年から下降傾向に変わり2021年の平均単価は1.83円/MJと前年に比べ0.02円下落した。

【図表3】エネルギー単価(円/MJ)の推移

【図表4】はエネルギーコストの推移を示している。2011年の東日本大震災以降、増加傾向にあったコストは2015年に下落に転じた。2018年に一時上昇がみられたものの、2019年以降は再び下落し、2021年は202.3円/㎡・月であった。

【図表4】エネルギーコスト(円/㎡・月)の推移

調査概要

    調査期間

    2009年4月~2021年12月(153ヶ月)

    調査対象

    ザイマックスグループが運営する首都圏の一般的な賃貸オフィスビルのうち、有効なデータが得られた約100棟

    算出方法

  • A 各月のエネルギー消費量・エネルギー単価・エネルギーコスト
  • ① ビル毎に電気・ガス・熱の消費量及び支払金額(税抜)を集計
  • ② ①の各エネルギー消費量をMJ(一次エネルギー量)に換算し、合計する
  •   (換算係数は下記を使用)
  •      電気:9.76MJ/kWh、都市ガス:45MJ/m3、冷水・温水・蒸気:1.36MJ/MJ
  • ③ エネルギー消費量( MJ / ㎡・月 )
  •     ⇒②で求めた消費量合計を、空室を除いた延床面積で除す
  •     エネルギー単価( 円 / MJ )
  •     ⇒①で求めた支払金額合計を、②で求めた消費量合計で除す
  •     エネルギーコスト( 円 / ㎡・月 )
  •     ⇒①で求めた支払金額合計を、空室を除いた延床面積で除す
  • ④ ③で求めたそれぞれについて、調査対象の平均値を求める
  • B 12ヶ月平均値
  • ① 各月について、Aで求めた消費量・単価・コストの過去12ヶ月間の平均値を算出
  • ② 2010年12月時点の数値を100として指数化
  • 備考

  • ・ 本データの「月」はエネルギー供給会社の検針作業上の月で、ビル毎・供給会社毎に異なる
  • ・ 本調査では、継続性・正確性を期すため、空室を除いた延床面積を用いている
※当レポート記載の内容等は作成時点のものであり、正確性、完全性を保証するものではありません。
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