建物管理・修繕・エネルギー
2016.09.07
オフィステナント電力量調査(2016年6月まで)
2016年4~6月平均は32.9kW/坪、前年同期より3.5%減
ザイマックス不動産総合研究所は、全国のオフィスビルに入居するテナントを対象に、「オフィステナント電力量」を継続的に調査しており、2013年6月以降、定期的に結果を発表している。今回は、2016年6月までのオフィステナント電力量について調査した結果を公表する。
《調査結果》※東京電力管内
- ・2016年4~6月のオフィステナント電力量は32.9kWh/坪、 前年同期の34.1kWh/坪より1.2kWh/坪(3.5%)の減少となった
1.オフィステナント電力量の推移
図表1は東京電力管内の2010年1月から2016年6月までのオフィステナント電力量の推移である。2016年4月は30.7kWh/坪、同5月は33.6kWh/坪、同6月は34.4kWh/坪であった。
過去12か月の移動平均でみると、2015年7月から2016年6月までの平均は36.0kWh/坪であった。2015年4月から2016年3月までの平均36.3kWh/坪と比べ0.3kWh/坪の減少となった。オフィステナント電力量は、震災後急激に減少して以降はほぼ横ばいで推移し、ここ数年で見ると緩やかな減少傾向にあることがわかる。
【図表1】オフィステナント電力量の推移(東京電力管内)
2.4~6月平均、前年同期より減少
4~6月の東京電力管内のオフィステナント電力量は、2016年32.9kWh/坪と、ほぼ横ばい傾向は続くものの前年同期比で1.2kWh/坪(3.5%)とわずかながら減少し過去最低の水準となった(図表2)。昨年と比べ4月の気温がやや高く、4月の消費電力量が低かったことが背景にあると考えられる。
【図表2】オフィステナント電力量4~6月平均(東京電力管内)
調査概要
定義
オフィスビルに入居するテナントが1ヶ月間で消費する1坪あたりの電力量調査期間
2010年1月~2016年6月(月に1度)調査対象
ザイマックスグループが運営する全国のオフィスビルに入居する一般事務所用途テナントのうち、有効なデータが得られたテナント 約300棟、約3,000社算出方法
- ① テナントごとに毎月の電力量(キロワット時:kWh)を集計
- ② ①を、土日祝日を除いた一般的な営業日数で補正する
- ③ ②を、テナントの賃借面積(坪)で割り、1坪あたりの電力量(kWh/坪)を求める
- ④ 電力会社管轄地域別に、③の平均値を求める
備考
- ・店舗、倉庫、電算室といった事務所以外の用途のテナントは対象から除いている
- ・テナントの専用部以外発生した電力量(共用部の照明やエレベーターなど)は含んでいない
- ・セントラル空調方式やガスヒートポンプ方式など、テナントごとに測定できない電気以外のエネルギーは含んでいない
- ・本データの「月」は、電力量計の検針作業上の対象月であり、多くは20日締めである
- ・電力量が極端に多い、少ないデータは外れ値として算定対象から除いている
- ・テナントの入退去等により、月ごとに調査対象数は変動する
※前回調査は2016年6月3日付けレポート「オフィステナント電力量調査(2016年3月まで)」を参照
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